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顔のたるみ

 

顔のたるみは、加齢により骨の委縮や筋肉、脂肪の減少といった顔の中身の組織量が減り、顔の形態の変化が生じることで起きます。また骨と皮膚をつなぐ支持組織であるリテイニング リガメント(支持靭帯)の緩み、顔を覆う皮膚のハリの低下もたるみの原因となります。

当院はたるみの外科手術を得意としていますが、手術による劇的な若返りでなく自然な若返りを望まれる方も多くいらっしゃいます。また、たるみ術後に効果を維持するために以下を行うことがあります。

当院でのたるみ治療

当院で行う手術以外の”たるみ治療”は以下です。

ヒアルロン酸

中心と側方に分けて形を作る

注入剤であるヒアルロン酸はムコ多糖類の一種で、体内の皮膚などにも存在するものです。ヒアルロン酸注入はボリュームの補充、リフトアップ、リテイニング リガメントのサポート、輪郭形成などに用います。注入方法にはアラガン社の「MDコードTM」やガルデラマ社の「Truelift」といった方法があります。
当院の考える最適な注入方法は顔の中央(おでこ、鼻、口唇、下顎オトガイなど)と顔の側方にわけてアセスメントすることだと考えます。
歳を経ると正面視で顔は平坦に見えるようになります。顔の中央部にヒアルロン酸などを注入することで、顔の立体感が生まれ若々しく見えます。顔の中央部はおでこ、鼻、口唇、あご先が注入の対象となります。鼻へのヒアルロン酸注入に関しては、これまで危険とされてきましたが、膜性鼻中隔部へ注入することで血栓のリスクは低減できます。おでこや下顎だけでなく、加齢によって低くなった鼻も整える(鼻先、鼻筋、鼻翼基部)ことでさらに若々しさを与えることができます。
正面視で顔の側方は骨萎縮などによる隆起の減少がみられ、下垂による老けた印象を与えます。頬部の高まりを中心にヒアルロン酸を注入することで頬高に若返った印象となります。頬こけやこめかみのみならず、頬部の注入で、頬高にすることもたるみ治療においては重要であると考えます。
横顔は鼻へのヒアルロン酸注入により立体感を出し、あご先へもヒアルロン酸を注入して美しいE-lineの修復を行います。症例に応じては下顎角をつくり、フェイスラインを前方と後方で引っ張ることで、下顔面のたるみをとることも若々しさを取り戻すことにおいては重要です。

ボトックス ボツリヌストキシン製剤注入療法

ボツリヌストキシン製剤は、ボツリヌス菌から産生される神経毒素をごく微量含んだものです。注入することにより筋肉を和らげることができます。
顔を下方に牽引する筋肉(広頚筋、口角下制筋など)に注射することでフェイスラインが整います。オトガイ部や下顎角部の筋肉を調整することも、フェイスラインを整える上で重要です。
顔のたるみ治療において、ボトックスはヒアルロン酸注入などを併用するコンビネーション治療でよりよい結果が期待できます。

糸リフト スレッドリフト

糸リフトはフェイスラインの形成に非常に効果的です。
当院が使用する糸リフトは吸収性のものを使用します。糸にコグ(棘)がついていて、顔の皮下に挿入することで、組織を引っ掛けてリフトアップします。柔らかい組織(ほうれい線など)よりも硬い組織(下顎部)の方が必然的に引っ掛けやすく、リフトアップ効果が強いです。
生え際部から下顎部に斜め方向に挿入してフェイスラインを引き上げるのが一番効果を発揮できると考えます。ただ、柔らかい組織でも牽引効果はありますので、糸を挿入する角度や方向を工夫することにより、顔のたるみを引き上げ、もたつきの改善を図ります。糸挿入後は、糸が分解される過程で組織が引き締まります。
経験的に糸リフトは不定期で行うよりも定期的に行った方が長期的な効果を実感しやすいです。

HIFU(ハイフ)

スーパーハイフ

HIFU(ハイフ)は高密度焦点式超音波といい、レーザーによる「たるみ治療」です。
当院はKO.Tech社の”スーパーハイフ”を導入しています。”スーパーハイフ”は日本で開発されたハイフ器械です。
ハイフは、切開フェイスリフト手術で吊り上げる顔の中のSMAS層(顔の筋膜)にアプローチすることで、顔を土台から引き上げることが可能です。
熱エネルギーを顔の対象となる部位に照射していきますが、点状でなく線状に往復するように照射するのがこの器械の特徴で、従来のハイフよりも疼痛が少なく、照射時間を短縮しながら十分な効果が得られます。

RF(高周波)

サーマジェン

RFはラジオ波を照射し、顔の真皮から皮下組織までを熱によって収縮させることで顔のたるみを改善させる器械です。
当院はKO. Tech社の”サーマジェン”を導入しています。
”サーマジェン”は日本で開発されたRF器械です。先述のハイフはより深い層、サーマジェンはそれよりも浅い層で広範囲に熱を加えていきます。
浅い層に照射するので、皮膚の引き締め効果が高いです。ハイフによる顔の土台治療と組み合わせることで、顔全体のたるみ改善やリフトアップ効果が得られます。

肌の治療

顔のたるみ治療において顔の一番表面にある肌にハリを与え、ハリを保つ肌治療は非常に重要です。
当院ではダーマペン4、イタリアのQuanta社のQ-SW ルビーレーザー Q-PLUS R、ハイドラブースターなどの器機治療やピーリング治療などを治療を行います。
ダーマペン4は、マイクロニ―ドリング・マシンといって肌に針で細やかな穴をあけて、肌の創傷治癒起点(治そうとする自身の力)から肌質をよくしていく治療です。ニキビ、ニキビ痕、毛穴、イチゴ鼻、小じわ、色素沈着、傷跡などに効果が期待できる治療です。創傷治癒の過程で肌のハリが生まれます。
Q-PLUS Rは694nmの波長を有するメラニンへの吸収率が高いシミやあざの治療に用いるレーザー器械です。
この器械のルビーフラクショナル治療は、Qスイッチルビーを点状に照射することで細分化されたレーザー光によりシミの治療を行う方法です。全顔照射が可能であり、真皮全体に熱が加わることで毛穴が減るなど、肌にハリを与えることができます。

コンビネーション治療

全ての治療には得手不得手があり、相互に補完しながら”たるみ治療”を行うことでより一層の改善を図ります。
ヒアルロン酸、ボトックス注入のコンビネーションのみならず、リフトアップに強い糸リフト、HIFUや高周波などの器械治療を患者さまの状態にあわせて組み合わせていきます。
またディーププレーンフェイスリフトなど切開手術後の維持治療としても大変有用です。