- ディーププレーンフェイスリフト
Deep Plane Facelift - ネック リフト
Neck lift - こめかみリフト
Temporal lift - 前額リフト ブローリフト
Forehead lift, Brow lift - ミッドフェイスリフト
Mid Facelift - 眉下切開
Sub-brow lift
当院の顔のたるみの外科手術は主に以下の方法があります。
より効果的に継続的に施術の効果を求める患者さまにはこちらがお勧めです。
ディーププレーン
フェイスリフト
現在、最もモダンで効果の高い
フェイスリフト手術
ネックリフト
Extendedから新しいネックリフトへ
こめかみリフト
目周り、こめかみ部の若返り
前額リフト
(ブローリフト)
内視鏡を用いた前額(おでこ)のたるみとり、眉毛の挙上で目周りの若返り
ミッドフェイスリフト
中顔面の若返り、多様なアプローチ法
眉下切開によるリフト
眼輪筋にアプローチし、軽度眼瞼下垂にも対応
ディーププレーン
フェイスリフト
Deep Plane Facelift
Deep Plane Facelift (以下、DPL)
欧米を中心に最も効果の高いフェイスリフト手術とされているのがディーププレーンフェイスリフトです。近年、中国や韓国などのアジア圏でも急速に広がっています。院長は同方法をいちはやく日本人に施行し、アジアンに合わせた工夫を重ねております。
DPLの歴史は古く1990年代のHamraのcomposite graftに遡ります。以降、解剖学的見地から改良が重ねられてきました。
昨今、インスタグラムなどのSNSの普及とともにDPLを牽引してきたニューヨークのJaconoらの素晴らしい手術結果を誰でも目にすることができるようになり急速に認知され、世界中のsurgeonらに広がりました。
フェイスリフト手術
フェイスリフト手術は様々の方法があります。皮膚、SMAS、ligamentこれらをどのように扱うかで術式が異なります。
当院ではSuperficial musculoaponeurotic system(以下、SMAS)という顔の筋膜にアプローチしてこれを牽引することで顔の内部を引き上げる方法を用いています。Ligamentという顔の形態を保つように存在する骨膜から皮膚に連なる顔の柱があります。Ligamentは歳を経ると伸びて、支えの役割が減弱します。フェイスリフト手術でSMASを牽引する際は、このligamentが牽引の障害となるので当院では切離して最大限の引き上げ効果が得られるようにしています。
内部をしっかり引き上げ、皮膚の牽引だけに頼らないことで術後は自然な顔貌で若返ることができます。
DPLのメリット
本邦では、Bakerのlateral SMASectomyが主流であった時代があります。この方法は低侵襲で効率的にSMASにアプローチできる良い方法ですが、中顔面の引き上げ効果が弱いことや全体的にマイルドな効果となるため、より成果を求める患者さまには物足りない結果と言えました。また古典的なSMAS liftは、フェイスラインの若返りに有効で、Martenのhigh SMAS法を用いればフェイスリフト手術がこれまで苦手とされてきた中顔面のたるみにもアプローチできる方法と言えます。我々もMartenのhigh SMASを施行していた時代がありますがMartenのような効果が得られませんでした。Martenのhign SMASは顔面神経側頭枝の損傷のリスクもあり、より高い効果を得るには難しい方法といえるかもしれません。
そこで我々は、2019年よりDPLによるフェイスリフト手術に取り組んできました。
DPLはStuzinらのextended SMAS liftのように中顔面にアプローチできる方法ですが、頬部は皮膚とSMASを一塊に引き上げることでSMASの牽引力を皮膚に効率よく伝えながら中顔面にアプローチする方法です。欧米にはこの方法でフェイスリフトを行う優れた術者は多くいます。アジアンでもシンガポールのWong、韓国のLee、中国でも手術を行うRyuなどDPLでのフェイスリフトはトレンドとなっております。我々もアジアンにあう手術方法を検討し、オリジナルに術式でDPLを行っております。
当院でのDPL手術
皮膚切開線はこめかみ部の生え際から耳前部、耳垂部、耳後部を通り後頚部の生え際に及びます。
皮膚を切開し皮下を剥離し外眼角から下顎角のラインに到達し、SMASを切開し、SMAS下の剥離を行います。同部位から皮膚とSMASが一塊となって挙上されます。ほうれい線部まで剥離した後、この皮膚SMAS弁を引き上げることで顔面のたるみを改善していきます。皮膚SMAS弁を牽引、挙上し糸で固定した後、余剰皮膚を切除し創部を閉鎖します。
術後に皮下に血が貯まることを予防するために創部にドレーンを数本挿入し、ガーゼとフェイスバンドで圧迫固定します。
洗髪は術後3日目より可能です。フェイスバンドは術後7日目の抜糸時まで常時着用をお願いしています。
当院はSMAS皮膚弁の牽引の方向を部位ごとに変えることでフェイスリフトの効果の増大を図っています。
また、ネックリフトも同時に行い、より若々しいフェイスラインを形成していきます。
ネックリフト
Neck lift
フェイスラインのたるみ、もたつきを気になさる患者さまは多くいらっしゃいます。
強力にフェイスラインを整えたい患者さまにはネックリフトがお勧めです。ネックリフトはフェイスリフトと同時に行うことも、単独で行うことも可能です。フェイスリフトと同時に行う場合はフェイスリフトの料金にネックリフトの料金は含まれます。
先述のDPL手術におけるネックリフトには、我々が行ってきた方法は3種類あり、Hamra法、JaconoのExtended法、Nayakのtransposition法を主に行ってきました。Hamra法に切開を加えるExtended 法は良好にフェイスラインの形成が可能ですがテンティングする欠点がありました。Nayakのtransposition法はその欠点を補う良い方法だと考えます。
現在は、より牽引の効果を求めてneck composite flapという方法を行っています。首の中央は広頚筋(先程のSMASとつながる筋肉)と皮膚を一塊に牽引することで広頚筋の牽引効果を効率的に伝える方法です。
この方法を行うことでdeep neck lift(広頚筋縛り、ペリカン手術とよばれている顎下のたるみとり手術)を行う機会が減少しました。
首を前屈してもフェイスラインを保つぐらいにネックを形成すること目標に行っています。
またネックリフト単独の場合は、耳前部は切開しないで耳垂から耳介後面への切開でアプローチします。
参照 ディープネックリフト Deep neck lift
顎下のたるみとり手術で顎下の皮膚を切開しSMAS上、下の脂肪を減量切除する方法です。
広頚筋を舌骨に縫合固定し、左右の広頚筋を合わせて縫合し緊張をかけることで頸部のたるみを改善させる手術方法です。
こめかみリフト
Temporal lift
本邦では、ほとんど行われていない手術です。眉下切開で叶えることのできない目尻部のたるみを改善する手術です。
こめかみ部は加齢とともにこけやすく、ヒアルロン酸注入や脂肪注入で若返りを図ることの多い部分です。当院では同部位に牽引をきかせることで新たな若返りの方法を提案します。生え際を切開し、皮下を剥離して外眼角部でSMASを牽引する方法です。牽引の方向でfoxy eye気味にしたり、目を大きくみせることが可能です。
眉下切開で上眼瞼の重たさが取り切れなかった患者さまに非常に有効です。SMASを牽引することで中顔面の引き上げ効果も期待できます。また、DPLと同時に行うことでフェイスリフトの効果を高めることが可能です。
前額リフト ブローリフト
Forehead lift, Brow lift
当院では主に内視鏡を使用して前額部のたるみ、しわにアプローチしています。
前額を挙上することで上眼瞼のたるみの解消も可能であり、眉毛を挙上することで上眼瞼外側のたるみも改善できます。
頭頂部、側頭部の頭髪内に数か所切開を加えて骨膜下、骨膜上で剥離をすすめて前額部や眉毛を挙上していきます。
欧米人に比べ平坦な顔貌のアジアンに対しては眉毛のあげる方向を回転挙上させることで、ビックリ目にならない工夫を行っています。
前額リフト専用の内視鏡と手術器具を用いて行います。前額リフトには前額生え際全体を切開して、余剰皮膚をとりながら挙上する方法もありますが、術後の神経障害のリスクもあり、当院では内視鏡下での手術をお勧めすることが多いです。
またブローリフトは上眼瞼外側のたるみに有効な術式ですが、生え際部の皮膚を切除するだけの方法やtemporoparietal fasciaをタッキングする方法では術後の後戻りが予想されますので、内視鏡下にしっかり剥離挙上する方法が効果的です。
ミッドフェイスリフト
Mid Facelift
当院のミッドフェイスリフトは多様なアプローチで行っています。
下眼瞼のクマ取りしわ取り手術である表ハムラ法と同時に中顔面を引き上げる方法があります。クマの処置をしたうえで下垂した中顔面の組織を引き上げる方法です。組織の剥離方法には骨膜上と骨膜下があり、骨膜上の剥離はマイルドな挙上でダウンタイムも短いです。骨膜下の剥離は挙上量も大きく効果も高いですが、ダウンタイムが骨膜上よりも長いのが特徴です。目的に応じて、術式を選択いただくことが可能です。近年ヨーロッパでは若年層での頬部の吊り上げが人気で、頬高にすることで若々しくみせることが可能です。
頬部へダイレクトにアプローチするのが、内視鏡下でのミッドフェイスリフトです。側頭部の生え際か毛髪内を切開し、側頭筋膜上を剥離して頬部の脂肪体を糸で把持して牽引する方法です。
若い患者さまやたるみの比較的軽度の患者さまではこめかみ部の切開のみで中顔面の若返りを図ることが可能です。
眉下切開
Sub-brow lift
本邦でよく行われている上眼瞼のたるみとり手術です。皮膚切除、ROOF切除、眼輪筋処理、眼窩隔膜処理など施術方法は多彩です。軽度のたるみでは皮膚切除のみで十分効果を得られると考えます。
当院では軽度の眼瞼下垂を認める症例では皮膚切除にとどまらず、眼輪筋吊り上げ、隔膜切開、眼窩脂肪の移動を行うことで瞼を挙上させる筋肉の負担を軽減し、サポートすることで改善を図っております。