鼻中隔湾曲 外鼻形成も考慮に入れる。
2025.03.26
中尾形成外科の中尾です。
当院では鼻中隔湾曲症の手術も数多く行いますが、そのほとんどが
外鼻変形を伴ったものです。
鼻中隔外鼻形成術という日本では新しい手術方法です。
大学時代から何百の症例を行ってまいりました。
鼻中隔外鼻形成術は
外鼻の屋根と柱と壁に分けて工事(手術)していきます。
屋根と柱を温存して曲がっている壁(鼻中隔)を取り除きますが鼻中隔外鼻形成術を行う症例では屋根と柱が曲がっているので
取り除いた壁を板(バッテン)にして屋根と柱を矯正的にまっすぐにしていきます。
これが標準術式です。
しかし板で矯正しても曲がっている癖がとれていないのでまた偏位するリスクがあるといわれたきました。
我々は欧米で積極的に行われているpreservation rhinoplastyの技術を日本人に応用して
柱や屋根を板の矯正だけでなく、一旦土台から切り離し、癖のとれる位置まで切って再度土台に乗せ直す方法を
必要に応じて行っています。
鼻中隔外鼻形成術は本邦では耳鼻科と合同手術で行うことが多いですが世界を見渡すと一人の術者で行うことがスタンダードです。
外鼻まで考慮して上記のように鼻中隔を操作するのでゴールを想定できる一人の術者で行うほうが行いやすいことなどによるものと考えます。
当院は内視鏡を使った鼻中隔形成術を行う全国でも稀なクリニックです。
形成外科が行う鼻中隔手術のメリットを知っていただけましたら嬉しいです。