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眼瞼外反 アッカンベーで目が乾く

中尾形成外科の中尾です。

眼瞼外反という下瞼が外側にひっくりかえりアッカンベーになっている状態です。

 

外反は

加齢で下眼瞼の支えが弱くなってしまった

手術や怪我の傷跡が拘縮してしまった

などにて引き起ります。

 

治療方針は

下眼瞼の構造を考えながらたてていきます。

皮膚、外眼角靭帯などの前葉再建

結膜などの後葉再建です。

 

今回は手術が原因による瘢痕拘縮が原因で

度重なる手術で前葉、後葉の再建が必要となりました。

 

前葉は

外眼角靭帯を目の外側の骨に穴をあけて糸で牽引するdynamic canthopexyで再建し

後葉は

軟骨を瞼板に移植し、軟膜移植を行いました。

 

術後半年以上経過し

外反の改善の維持が出来ています。

ドライアイがなくなり

目ヤニもなくなりました。

 

dynamic canthopexyは骨に穴をあけて牽引する糸を通す少し大がかりな手術ですが

眼瞼外反症が再発や改善の難しい疾患の一つであり

非常に効果的で後戻りの少ない方法です。

通常の外反症手術は骨膜が固定源であることが多いです、そこまで骨膜が分厚くない部位であり

骨孔をあけることは非常に有効であると考えています。

 

上記に関しては以前の日本形成外科学会総会・学術集会の発表させていただきました。

 

難渋する眼瞼外反症でお悩みの方はご連絡をください。